©高野文子『ドミトリーともきんす』
テキスト:湯川秀樹「詩と科学」より
「科学者はときどき、思いがけない詩を発見する」
これは、京都ゆかりの物理学者・湯川秀樹の言葉です。
湯川は一方で進歩した科学が高度に専門分化する弊害を見抜き、科学者を「詩を忘れた人」であるとも書いています。
一見、遠く離れているように見える「詩(芸術)」と「科学」。
対峙するかのような両者に、新しいつながりを探るメディア芸術の作品があります。
たとえば、漫画作品『ドミトリーともきんす』(高野文子作)は、そのひとつです。
そこに登場するのは、京都で学んだ朝永振一郎と湯川秀樹、中谷宇吉郎、牧野富太郎。
本展では、この若き科学者の探求と、彼らの言葉を手がかりにしながら、「世界を見つめる目」としての作品と科学者の言葉が開く地平を提示します。
会場では新型コロナウイルス感染症対策として、「博物館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」に基づき、来場者の体温チェック、消毒液の設置、マスク着用、混雑時の入場制限等をはじめとする感染予防・拡散防止の取組を実施いたします。ご協力のほどよろしくお願いいたします。