文化庁メディア芸術祭 京都展

文化庁メディア芸術祭京都展

Japan Media Arts Festival in Kyoto POETRY FOUND BY SCIENTISTS Eyes for the world
科学者の見つけた詩−世界を見つめる目−

文化庁メディア芸術祭 京都展

文化庁メディア芸術祭京都展

Japan Media Arts Festival in Kyoto POETRY FOUND BY SCIENTISTS Eyes for the world
科学者の見つけた詩−世界を見つめる目−

浮楼
榊原澄人

第9回アニメーション部門大賞(短編アニメーション)
©Sumito Sakakibara
5分6秒
2005年
上映日時
1/5(火)18:30〜/1/11(月・祝)18:30〜/1/13(水)13:30〜
短編プログラムにて上映
作品について

浮楼

Flow
日々の営みが平穏に繰り返される街の四季を、固定した高い視点から見おろす構図。見続けているとやがてそのなかに、ある女性の成長のドラマが忍ばされていることに気づく。人生の時間を静かに見せる作品。
作家プロフィール

榊原澄人

Sumito Sakakibara
1980年北海道生まれ。長野県在住。幼少を北海道十勝で過ごす。15歳で渡英後、文化庁芸術家在外研修を経て、Royal College of Art(英国王立芸術大学院大学)/ MA Animation科を卒業。2006年La maison des auteurs (アングレーム市)、 2007年韓国Sai Comicsのアーティストレジデンスを経て、現在長野を拠点に作品を制作している。
贈賞理由

第9回アニメーション部門大賞

作品が始まってすぐ、絵巻物のような平面的な構図のなかに、小さな村の一部と思われる広場が映しだされる。そこでは豆粒のような人物たちが、猫を追いかけ、自転車に乗り、結婚式を挙げ、杖をついて橋を渡る。さて、いつその人物たちのクローズアップになるのかと思いきや、いつまで経ってもカメラは最初の構図を動かず、人物たちも繰り返し猫を追いかけ、自転車に乗り、結婚式を挙げ、杖をついて橋を渡り続ける。見る者は、それら人物の関連性とループのなかにさまざまなものを発見するだろう。進化するテクノロジーにより、いかなるものをいかようにでも形にしてしまうのが現在のアニメーションならば、「リピート」という単純きわまりない手法のなかにコンセプトを滑り込ませるこの作品は、白眉である。
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